コンストラクション・マネジメント 株式会社プラスPM

ブログ

生産工場・物流施設

駆け込みによる発注の落とし穴

今年、平成28年6月1日に安部首相は、当初平成29年4月1日に予定していた消費税10%への引き上げを平成31年10月まで2年半延期を表明しました。

この表明により、多くの建設事業を計画されていた発注者様は「ほっ」とされていることと存じます。

消費税率が上がる直前は駆け込み需要が多く、ゼネコンはこの機会を見逃さず、この時期に大きな利益を確保するため、スケジュールを優先したゼネコンに有利な発注方式を提案し、発注者様はしかたなく受け入れざるを得ない状況でした。

そして消費税の引き上げが延期となった今、発注者様からは新たな不安の声が多くあがっています。


その不安の声とは、

・細かい仕様を決めないで簡単な図面で工事請負契約を結んでしまった。
・特命で設計・施工としてゼネコンに発注を決めてしまい、品質と建設コストが心配。
・騙され感がある。信頼関係がない。このまま進めて大丈夫なのか心配。

といった内容です。

スケジュールを優先してしまったことによる、建設コスト・品質に不安が発生しました。


今回は、学校法人様が高等学校建替えにおける事例をもとに、約2年半後の消費税率引き上げと4年後の東京オリンピック開催による駆け込み発注に備えるべく、問題回避対策について解説いたします。


~~~~~ 学校法人様の事例 ~~~~~

平成27年4月、2年後に控える消費税率10%の引き上げを視野に入れて、老朽化している校舎、アリーナ等の改築の事業計画が理事会で意思決定されました。

今までの経験から、2年の期間があれば、設計者を決めて複数のゼネコンによる、競争原理を働かせた発注が可能と踏んで計画がスタートされました。


しかし、ここでの見落としがありました。


2年と踏んだ期間が実際は1年半しかなかったことです。
理由は、従前の税率を適用するには、税率引き上げ日から半年前までに工事請負契約しないといけないということを、過去に取引のあったゼネコンから聞き、建設事業の方針を変更せざるを得なくなったのでした。

今回の事業規模から税率が2%変わるだけでおよそ1億円アップするため、なんとしても1年半で設計から工事発注までを行うべく、藁をもつかむ思いで過去に取引のあったゼネコンに相談。
スケジュール優先という選択肢のみで、そのゼネコンに特命で、基本構想計画から設計施工で発注することが理事会で決定されました。

基本構想計画から基本設計まで進んだ段階で、平成28年4月にゼネコンから概算工事見積が提出されました。

ここで法人事務局とゼネコンの関係がギクシャクします。

その工事見積は、当初の建設予算から大幅にアップされた金額でした。
また、設計内容についても詳細の仕様が説明されずに完成していました。

そういった状況で、理事会のメンバーから、特命発注したことによる疑義が発せられたのです。
あと3ヶ月内で工事請負契約を締結という時期で、事業推進する法人事務局は困惑します。
今回初めて特命でゼネコンに設計施工発注したことに対して、理事会メンバーから不安の声があがったのでした。

「ゼネコンに良いようにやられているのでないか?」

そんな不安が法人事務局に漂いました。

時間を優先してしまったことに対して、建設コストアップが浮き彫りになり、事業計画全体の妥当性まで不安が広がってしまったのでした。


そういった状況で、プラスPMに相談が入りました。
事業計画(建設コスト、設計品質)の妥当性の確認についてどうすればいいのか、といった内容でした。

プラスPMからは、消費税引き上げ指定日までに工事請負契約締結前提で、下記の取り組みを提案しました。


(1)発注スケジュールの策定

・税率引き上げ指定日までに予算内で工事請負契約締結できる発注シナリオ作り


(2)ゼネコンから提出された工事概算見積の確認

 ・数量の確認 → 主要な工種(躯体等)積算による確認と歩掛値による確認
 ・単価の確認 → 実勢単価による確認 各専門工事会社からヒアリングによる確認
 ・経費の確認 → 見積構成比率による確認 同規模ゼネコンの経費率による確認


(3)設計図の確認

 ・人の流れ、モノの流れ(動線)から設計上の問題点を確認
 ・仕様の確認 → 過剰な面積や仕様になっていないか確認
 ・ランニングコスト増になる設備仕様になっていないか確認
 ・修繕費抑えられる仕様になっているか確認


第三者であるプラスPMが、スケジュールを優先した特命による設計施工発注について、設計内容、見積内容の妥当性の確認を行うことで、増税分以上のコスト削減が出来ました。

消費税引き上げは延期となりましたが、この学校法人様から大変喜ばれる結果となりました。


平成31年10月の消費税率利引き上げ、そして平成32年の東京オリンピック開催に向けて、関連施設の建設ラッシュが予定されています。
税率引き上げ前の駆け込み、人手不足による建設コストの高騰は避けられない状況と思われます。

今回の事例と同様、ゼネコンがスケジュール優先を誘導して、特命化で受注する提案が増えてくると思われます。

事業計画、建設計画において、建設コスト、品質、スケジュールは三位一体です。

プラスPMのコンストラクション・マネジメントはお客様側の立場に立ち、コスト、品質、スケジュールの最適化による、できないこと可能にするアイデアとノウハウを持って建設事業の推進支援を行います。

事業施設(学校、ホテル、工場や研究所等)において、多数の新築や増改築、改修計画のコストマネジメント実績のあるプラスPMにぜひ一度ご相談ください。

ニュース・ブログMENU

プラスPMについてもっと詳しく知る

  • プラスPMの強み

    プラスPMの強み

    プラスPMのコントラクションマネジメント(CM)の特徴や、CMについてを解説しています。

  • 導入の流れ・費用

    導入の流れ・費用

    プラスPMのコンストラクションマネジメントの導入までの流れと、費用についてご覧いただけます。

  • 会社案内

    会社案内

    プラスPMの会社概要・アクセスや主要取引先、沿革やトップメッセージをご覧いただけます。

  • Q&A・最新情報

    Q&A・最新情報

    よくあるご質問や建設発注に関するコラム、資料ダウンロードなど、お役立ち情報をまとめています。

プラスPMへのお問い合わせ

当社コンサルタントによる初期ヒアリングは無料です。まずはお客様のご要望をおうかがいいたします。

電話

受付時間 平日9:00~17:00
(夏期休業および年末年始を除く)

当社サービスに関するお問い合わせ専用の番号となります

ページトップに戻る