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せっかく建物を建てるなら、屋上はちょっとした庭にしたい。
入居される方々の憩いの場になればいい。
そうお考えになるお客様は多数いらっしゃいます。
しかし、「屋上で憩う」場所をつくりだす為には、必ずクリアしておかなければならないポイントがいくつもあり、一筋縄ではいきません。
今回は、屋上を利用する際の注意点についてです。
まず、最初の注意点は何といってもセキュリティと安全性の問題です。
施設外部の人は勝手に入れないようにすることが基本ですが、施設内部の方でも不慮の事故があってはなりません。
サ高住であれば、自立型の入居者は自由に入れるように考えるのか、介護型の入居者でも介護者の付き添いがあれば入れるようにするのか。
もしくはイベントがある時だけ開放するようにして、普段は入れないようにするのか。
それによって、手摺の高さ、柵の有無、庭園にでる扉の鍵のかけ方、屋上にアクセスするエレベーター・階段への出入りの制御を、一つ一つ最適化してゆく必要があります。
次は、屋上庭園でどのような事を行うかです。
とある施設で、夏の花火大会の会場に近い場所にサ高住を建設することになり、花火大会の日には入居者が空を見上げられるようにしたい、というご要望がありました。
車椅子で出られるようにするには、出入口に段差があってはいけません。
また、暗い中で移動する為に足元を照らす照明が必要になります。
花火が始まるまでに音楽を流したい、というご要望でしたので、コンセントやスピーカーも設置する必要があります。
どのような催しとするか、丁寧にお尋ねし最適な方法をご提示することが大切です。
最後に、そもそも屋上に憩いに相応しいスペースを確保する必要があります。
建物の屋上には、共用部の空調の室外機や自家発電機、キュービクルと呼ばれる受電設備や厨房の排気ファンなど、建物に欠かせない設備がたくさん配置されます。
また、各設備と建物内をつなぐ配管や設備を点検する為の歩廊も出てきます。
通常であれば屋上の面積の60~80%程度は設備機器のスペースとなってしまうため、そのサ高住ではそれら設備や配管がどの程度のスペースを必要とするかを正しく把握し、屋上にスペースを設けられるように移動したりまとめたりして調整する必要があります。
また、せっかく屋上スペースが設けられても、上記のような設備が丸見えでは雰囲気が損なわれます。
見えてしまう場合は、どのように隠すかも大切なポイントです。
私共はこれまでの数々の経験から、様々な御提案が可能です。
安全性を正しく確保した上で、より魅力ある建物とするのも「コンストラクション・マネジメント」の業務です。
高齢者施設などをお考えの際には、是非私共にご相談ください。
当社コンサルタントによる初期ヒアリングは無料です。まずはお客様のご要望をおうかがいいたします。