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高齢者施設

高齢者事業の課題/建築主編

前回は高齢者事業の課題として運営事業者の課題をあげました。平成23年10月以降、登録されたサービス付き高齢者向け住宅は、10年で60万戸の登録目標に対し、平成26年1月末時点で13.8万戸という登録状況。あと8年で46万戸です。

急速に増えるサービス付高齢者向け住宅。ここ1年間で建築費が10~15%ほど上昇している中で、今回は今後の建設プロジェクトを予定されている建築事業主の課題に焦点をあててみます。

課題① プロジェクトのパートナー選び

課題② 建設費を事業予算に合わせる

課題③ 竣工したが供給過多により入居が進まない

どれも重要な課題ですが、今回は課題②のコストに集約していきます。

建設費が事業予算をオーバーする理由は2つあります。一つは建設費自体が上昇していることで予算の見方が甘かったことによるもの。もう一つは過剰な設計で予算が合わなくなることによるものがあります。

前者はどうしても市場価格が上昇しておりますので価格の上昇分をどこで吸収するか、設計段階(本来は企画段階)で正確な情報収集と綿密な検証が必要です。

後者には根深い問題があります。最初から建設費が上昇する局面であることを理解していても、外観は『タイル張りがいい』『エントランスは豪華に』『設備はこのスペックで』と、建築に対する要望が設計者に提示されるわけですから、設計者も極力それに応えようと努力します。しかし大事なことは、ご要望を整理して予算内で収まるように設計することで、設計を完了させることを目標にするのではなく、予算に合わせた設計を行うことを目標とすべきだと思います。今は競争入札で価格は下がらないのです。

設計の打合でとかく後回しになるのがコストの話ですが、設計の途中段階でコスト比較をしながら仕様を決定することが重要です。
 
それでは設計段階でのコストの検証とはどのようにするのでしょうか?

 まず、企画プランができたら坪あたり〇〇万円で建築費△△億円とはじきます。これは誰でも行うことですが、坪あたりの単価ほど曖昧な指標はありません。単価×◇◇坪の面積はどの面積を採用するかによって建築費が変わりますし、外構面積の大小、造成工事の有無、地盤の状況による杭の長さや工法による差によって建築費の総額が変わることを考えると単純に検証できる指標とは言えません。

 本来の検証は、設計段階で仮想定でコンクリートの躯体、近隣ボーリングデータによる杭の長さの想定、仕上げの大まかなスペック、設備仕様とプロット(器具配置)は決めてしまいます。その上で概算工事価格を算出し、目標予算を決めます

 場合によっては企画段階初期の収支計画を見直した上で資金調達を抑えてから次のステップに進みます。

設計段階はこのようにして決めた予算から実際の設計内容が乖離していかないようにモニタリングしなら進めることが重要なのです。
例えば次のような進め方。

①予算が厳しいので外壁は吹付塗装にしていたが、せめて半分タイル張りに変更したい。変更により〇〇万円上がるが、その代りエントランスの石張をタイル貼りに下げるなどの減額項目の抽出。

②窓ガラスは断熱性能をUPさせたいので複層ガラスにして〇〇万円UPに対しバリアフリーにしているバルコニーへの出入り口に10㎝段差を設けることで対応。

③応接室の内装グレードを1.5倍UP。厨房の床を湿式から乾式に変更して予算調整。

④照度計算を厳密に行い、照明器具の灯数を減らす。

⑤空調負荷計算の範囲で空調機の合理化を行う。

⑥イニシャルコスト、ランニングコストを比較検討したうえで熱源(ガスor電気)を決める

⑦その他究極のコスト削減は無駄な面積を削る

必要な機能と、一番の見せ場となる意匠面は削ることはできませんが、涙ぐましい努力の結果予算に合った設計図面が出来上がります。

あなたのパートナーは建築予算に対して厳しいでしょうか?

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