Talksession

座談会 前編

日本から世界へ。ASEANで世界を相手に活躍したい人はプラスPMへ
~先輩! 海外の仕事って実際のところ、どうですか!?<生活編>~

プラスPMは2013年からマレーシアに拠点を置き、「Plus PM Consultant」としてASEAN地域の海外建設プロジェクトを成功に導いています。活動の幅は工場・生産施設から商業施設、公共施設など多岐にわたり、主に日系企業がASEANで建設プロジェクトを行う際に、建設と現地の事情に精通したCMとしてプロジェクトを伴走しています。

ASEANにはマレーシアとベトナムにオフィスを構えており、現地採用メンバーだけでなく、日本のプラスPMで働いていたメンバーが海外に赴任し、現在のPlus PM Consultantを築き上げてきました。また、日本のプラスPMにも海外の業務を行う担当がいて、Plus PM Consultantと連携しながら建設プロジェクトに挑んでいます。

そこで、Plus PM Consultant マレーシア Office、ベトナム Officeの2名とプラスPMの2名が座談会を開催。日本を飛び出して海外で働くことのやりがいや苦労、日本オフィスとの連携などについて伺いました。建設関係に従事していて海外赴任のチャンスを狙っている方や、日本にいながら海外の案件に関わりたい方は、ぜひご覧ください。

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海外赴任組の森野さんと奥田さんは、元々海外で働きたくて準備をしていたのでしょうか?

森野:
学生時代から海外に出ることに興味はありました。日本は世界から見て閉ざされていますし、グローバルに活躍してみたいという思いがあって、プラスPMに入社する前にバックパッカーをしていた時期もあります。妹がずっと留学していた影響もあるかもしれません。とはいえ、明確に海外赴任の準備をしていたわけではないのですが、2012年にASEANに拠点を作る話が出てきた際に、一切悩まずに自分が行くと決めました。当時35歳で、部下はいたけれど組織のマネジメント経験もない状態でした。

奥田:
私も森野さんと一緒で、興味はあったけれど特に準備はしていないという状態でした。ところが2019年にプラスPMの木村社長から「奥田くん、マレーシア行くか?」と言われて、2秒くらいで即決しました(笑) 私は決めていることがありまして、一瞬でも悩んだら「YES」と答えるようにしているんです。悩むということは、心のどこかに「やりたい」という思いがあるということじゃないですか。だって、やりたくないことは悩みもしませんから。なので、社長に言われて、悩む自分が心の中にいることを感じた瞬間に「行きます!」とお返事していました。マレーシアで働く森野さんが楽しそうだったというのも大きいですね。

森野:
日本に帰る度に勧誘していたんです。「マレーシア、面白いよ〜!」って(笑)

奥田:
まんまと釣られたわけですが、おかげで即決できました(笑)

お二人とも、ご家族がいらっしゃったかと思います。
海外赴任についてどのようにご家族と話し合いをされましたか?

森野:
実は、海外赴任の前の年に最初の子どもが生まれたばかりだったのです。妻に話したら「どうするの?」と言われました(笑) ただ、妻もノリの良い人間なので「一緒に行こう!」ということになりました。とはいえ、私が赴任するタイミングは会社の立ち上げ期で、今後どうなるかもわからない時です。そこで、会社とも相談して、まずは1年間1人で赴任して、軌道に乗ったら家族を呼び寄せよう、ということになりました。ところが、赴任して半年くらい経った頃に、慣れない土地で1人奮闘することに限界を感じてしまい、予定より早く家族を呼び寄せることになりました。その後、第二子も生まれました。

奥田:
森野さんはお子さんが生まれたばかりとのことですが、私は当時結婚したばかり。最初は妻に「自分は行かない」と言われてしまいました。駐在妻として現地に行くとなると会社を辞めざるを得ません。「それまでのキャリアで築いてきたものを全部捨てなければいけない。そのリスクは背負えない」と言われてしまいました。二人でじっくり話し合い、最終的には一緒に来てくれることになりました。現地に慣れてからはマレーシアのローカル企業で職を得て、多国籍な同僚に囲まれながら仕事をしていました。今後はベトナムで活躍しようと新しくチャレンジできることを探しているところです。

お二人とも、素晴らしいご家族をお持ちですね。ところで、語学についてはどうしたのでしょうか? 赴任前にかなり勉強しましたか?

森野:
海外赴任が決まってから、会社の制度を利用して週に1回2時間のプライベートレッスンを付けてもらうようにしました。でも、当時は日本の企業様向けにCMrとして仕事をしていましたので、なかなか勉強の時間を取ることができませんでした。現地に行ってから語学スクールに登録したものの、そちらもほとんど行かず、実践で身につけた感じですね。
私の場合、責任者として赴任していたこともあって常に周りには通訳ができるスタッフが付いていました。その分、英語を覚えるのは遅かったと思います。それに比べると奥田さんが英語を習得する速度は眼を見張るものがありました。

奥田:
森野さんが最初に私の英語を聞いた時はゾッとしたと思いますよ(笑) 大学卒業以来、赴任が決まるまで特に英語の勉強をしたわけではありませんでした。そこで森野さんと同じように会社の制度を利用してマンツーマンのレッスンを始めたのですが、なかなか身につきませんでした。あとは中学の英語の教科書を読み直したりしました。幸いなことに、私が赴任した時は既に組織があったので、ローカルスタッフもジャパニーズイングリッシュを汲み取ってくれます。

森野:
奥田さんの良いところは、とにかく恐れずに話しかけるところです。ローカルのスタッフの中に1人だけ入って活発に話しているからすごいなと思ったら1人だけ全然違う話をしていたなんてことも最初はありましたが(笑) 語学はやっぱり自分から積極的に使うことで身につくと思います。

奥田:
そんなことは今でもあります(笑) あとは、Google翻訳などのツールもありますし、今でもYou Tubeでひたすらシャドーイングしています。

森野:
私も奥田さんも、さすがに今は通訳を付けなくてもASEANで仕事ができます。ただし、Plus PM Consultantとしては今後欧米圏にも進出していきたいのですが、母国語が英語の方たちとなると、また難しいところもあります。ASEANでは問題なくコミュニケーションできているのに、発音の仕方が若干違うんですよね。そこは引き続き、日々訓練ですね。

次に、現地での生活について教えて下さい。ASEANでの暮らしは、ご自身もご家族も満足されていますか?

森野:
私は寒いところが苦手なんです。なので、マレーシアの気候は快適です。一年を通してトロピカルな雰囲気のところで仕事ができるのは、それだけで楽しいことです。休日は仕事の関係でゴルフに行ったり、家族とショッピングモールに行ったり、プールで遊んだりしています。家族も現地での生活をエンジョイしていて、子どもたちはインターナショナルスクールに通っています。妻は専業主婦ですが、現地のお母さん友だちのコミュニティに溶け込んで楽しそうに過ごしています。

奥田:
私たち夫婦は旅行と食事が共通の趣味なんです。マレーシアやベトナムにはリゾート地がたくさんあります。それに、ベトナムを起点に他のASEANの観光地に行くこともできます。こういったところに気軽に行けるのは最高ですね。妻に言わせると、マッサージが安いのもポイントだそうです(笑) 日本の暮らしとマレーシアやベトナムでの暮らしを単純に比較することはできません。日本の方が良い点もたくさんあります。でも、海外で働かなければ味わえない現地の暮らしや仕事の醍醐味があります。それを楽しめるかどうかが重要なんじゃないかと思います。

前編の最後に森野さん、奥田さんにお伺いします。ズバリ、海外で働くことのメリットは何でしょうか?

森野:
やはり「多様性」を経験できることではないでしょうか。外に出てみて初めて理解できることですが、日本という環境は本当に特殊です。世界には様々な価値観があって、それぞれ対話して尊重し合いながら社会を作っているということを知れるのは貴重な経験だと思います。

奥田:
海外で働くことのメリットは、「日本の中だけで働くことのデメリット」を解消できることです。どういうことかというと、今後日本の中だけで、日本語だけで働くというのは今後リスクでしかないと思うのです。人口も減少しています。グローバルで働ける人材になることで、もっと広い視野で、自身の働き方を考えられることはメリットだと思います。

貴重なお話をありがとうございました。
後編では日本からASEANのメンバーを支援する2名も交えて、
より具体的な仕事内容に迫っていきます。