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病院建設

「予算に収めるのはゼネコンの仕事だ」という考え方について

病院を建てようとするとき、理事長や院長の頭の中には事業発展ための「想いと構想」が渦巻いています。

「その熱い想いを自分の言葉でゼネコンに伝えればよい、そうすればプロであるゼネコンが自分の想いを具現化してくれる。」

そう考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかしその方法は、心情的には理解できますが、現実にはうまくいっていません。

病院が構想を語り、ゼネコンがそれを設計する。
これを実行した場合、ゼネコンから出される提案は、おそらく「予算オーバーの高額な提案」です。
しかしこれはゼネコンが不誠実に高額設定しているのではありません。

ゼネコンは先ず発注者の想いをほぼ全て実現できるよう設計するので、理想を追求するあまり、高額な提案になってしまうのです。

ならば「予算内に収めよ」とゼネコンに値引き交渉をすれば良い、そう考えるかもしれません。

しかしその場合、ゼネコンは「面積の縮小」「より安価な材料の採用」を提案してくるでしょう。
「量を減らせば安くなる」「質を落とせば安くなる」という当たり前の話です。

そこで、「質は落とすな。だが予算内に収めよ」と強硬な姿勢で当たればよいか。
それをやると、今度はゼネコンが辞退する可能性が高いです。

ゼネコンに再提案させるにせよ、辞退されたので別のゼネコンを探すにせよ、いずれの場合でも、確実に時間は過ぎます。
また、その後の再提案、あるいは次に見つけたゼネコンが、病院運営側の「想い」に沿うものであるという保証はありません。
場合によっては再々提案、再々ゼネコン探しとなり、さらに時間が過ぎます。

上記のように「想いを伝える」という曖昧な方法では計画は前進しません。

伝えるべきは建設に必要な情報(単純には「仕様と予算」)を記した基準書です。
また、仕様については、ゼネコンが理解できる『建設の言葉』で記述されている必要があり、この点で発注者の想い、構想とは似て非なるものです。
予算と仕様(そしてスケジュール)を明記した建設基準書があれば、ゼネコンと紳士的、合理的に対等の交渉ができます。
あるいは基準書に基づいて複数のゼネコンを競争させることも可能です。

正しくは健全な競争を実現するためにも、発注者側は予算と仕様を明記した「建設基準」を作成、提示することが重要です。

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