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建設費を確認しながら事業をすすめる

先日横浜で建設事業についてのセミナーで講師をさせて頂きました。
建設費高騰が続く状況ですので講演内容については、基本構想から工事発注までを行いましたが特に、工事発注について時間を取り、成功事例を交えてご説明しました。
多数のご出席頂きありがとうございました。

講演終了後に下記のご質問を頂きました。
「建築費が高騰しているが、どこまで進めて事業判断すればいいのか?基本設計が完了しないと建設コストの精度が高まらないと聞いているがそこまで進めたら、事業を止めることができないのでは・・・」

このご質問をうけ、建設費を確認しながら事業を進めることについてお伝えしたいと思います。

ご質問にあったように、基本設計が完了した段階で、建設コストの85%は確定すると言われていますので事業を進めるべきかの判断はやり易いと思います。

但し、基本設計を完了させるためには、数千万円の設計費用が必要です。事業判断を行って事業が中断したときは、あまりに大きな支出です。

よって、設計者を選定する直前=「基本計画段階」で「精度の高い建設費を算出」し、事業決定することをお勧めします。

そのためには、建設コンサルタントや建設会社に相談することも必要です。
病院のスタッフだけでは、医療の方針は策定できても、建築計画や建設コストを算出することは難しいからです。

慎重な事業の進め方の一つは、以下のような方法です。

1.基本構想段階
医療の方針が出た時点で、基本構想として概略の床面積を想定、想定面積とインフラなどの特殊事項を加味し概算建設費を算定します。
この時点では精度は±20%以上ありますので余裕を見た予算で、事業が可能かを確認し次の基本計画フェーズへ移行します。

2.基本計画段階
基本計画と言われている段階では、各診療部門の要求事項を加味し部門別の面積を算定。
(医療機器の台数や配置人員から算出される必要スペース等)
単線プランと言われる概略のレイアウト図を作成するとともに建築における要求仕様(杭方式、免震・耐震・設備スペック想定)など基本構想よりもう一歩進んだ精度で概算金額を算定します。

この段階まで進むと、事業費の精度が上がってきますので事業を続行させるかどうかの意思決定が可能になると思います。

次の「設計者を選定する段階」に入ってしまうと、選定委員会などが組織化され、事業をストップすることが難しくなるため、参加可能な設計事務所の検索やヒアリング程度にとどめておくべきだと思います。

もちろん、設計者が決まってからも、基本設計の初期、中間、完了段階の各フェーズで建設費を確認しながら事業を進めることはとても重要です。

基本設計が完了してからコストダウン出来る幅は15%未満です。
25年度は医療施設の建築価格はこれ以上に上昇したため不落不調という案件が多数あったのです。

26年度も予断は許さない状況ですので、慎重に事業を進めていく必要があり、安全な事業進捗のため、常にコストを監視するコスト管理者をプロジェクトチームに配置することをお勧めします。

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