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生産工場・物流施設

物流施設の肝は「動線」と「空間」

物流施設の建築計画を進めるためには、物の流れ・人の流れと、器である建築のゾーニング計画が一致している必要があります。

建築計画の良し悪しは、施設の運営効率に大きく影響を及ぼし、単なる作業性ばかりでなく経営にも直結する重要な要素となります。

先日、具体的な事例として、ある物流倉庫の設計図を見させていただく機会がありました。

今回は、その中から見て取ることのできた大きく2つの問題点を例として紹介いたします。

事例から見る物流倉庫を計画する上でのポイント

動線計画

建物としては、2階建ての倉庫で、1階がメインの倉庫スペース、2階が管理部門と予備の倉庫スペースという計画でした。

倉庫部分に関しては、平時は1階のスペースのみ使用されるという事で、1階のゾーニング計画としては搬入、ストック、作業、出荷の物の流れ・必要スペースがしっかりと計画されていました。

問題は2階への動線にありました。

2階には、繁忙期のみ使用する予備の倉庫であるストックスペースが計画されていました。しかし、そのストックスペースに荷物を上げるための荷物用昇降機の位置が、1階の作業スペースの奥に配置されていたのです。

そうすると、繁忙期に2階に荷物を上げるためには、作業スペースを横断する必要が出てきてしまい、機能障害が起こります。

今回のケースは、昇降機の位置を変更するだけで、問題解決のできる内容でした。どうやら当初計画時に、予備スペースということで、動線・部屋の配置についての議論がきちんと出来ていなかったようです。

高さ計画

1階の倉庫部分の一部にストックスペースがあり、その部分は天井の高さが5mは必要、というのが発注者の要望であり、その他の作業スペースなどは天井の高さが3mでも十分でした。しかし、設計図を見ると、ストックスペース部分の天井高さを5m確保するために、1階全体の天井の高さを上げていました。

建物高さが2mも違えば工事費の大きな増加につながります。

天井が低くて良い部分は、中2階などを設けて計画すれば、空間を有効利用できます。

断面計画は発注者には分かりづらいですが、平面計画だけでなく、しっかりと階構成などの高さ関係も確認する必要があります。


どちらの問題も、基本計画段階気付くことができたため、計画を変更して解決することができました。しかし、もし詳細設計段階で発覚していたら、スケジュール遅延などの大きな問題につながりかねないものでした。


プラスPMでは、建設事業費を最適化するコストマネジメントだけでなく、様々な種類の物流施設の運用を理解した計画改善も行っております。倉庫・物流施設の計画にお悩みがある場合や、様々な検討事項の判断基準に迷った時にはぜひ一度プラスPMにご相談ください。


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