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2022年9月8日(木)と9月16日(金)、一般財団法人地方自治研究機構様主催のセミナー『病院事業経営実務講習会』が京都府と東京都で開催され、当社の寺西 照夫(チーフコンサルタント)と菊地 隆(チーフマネージャー)が講師として登壇いたしました。
東京会場のセミナーの第一部では、「公立病院の現状と経営強化の取組について」と題し、公立病院の現状と課題、地域医療構想、医師の働き方改革、公立病院の経営強化などについて、目貫 誠様(総務省自治財政局準公営企業室 理事官)が総論として述べられました。
第二部では、はじめに各論として、病院の概念、病院事業債、病院事業に係る地方財政措置、新築・建て替えに係る手続きなどについて、小幡 陽介様(総務省自治財政局準公営企業室 係長)が説明されました。
その後、当社の菊地が「公共病院建設事業における課題とCM導入効果について」と題し、実際にCMを導入し課題を解決した兵庫県川西市総合医療センターの例をもとに、CMの効果について解説いたしました。
第三部では、濱中 洋平様(株式会社日本経営)が「病院経営の改善ポイントと取組について」と題して、損益構造と勘定科目別のポイント、収益と費用の分析方法、経営管理と人材育成のイベントについて説明されました。
川西市総合医療センター整備事業におけるCM導入の大きな効果は以下の3点です。
- 建設資材が高騰しているなか、2019年7月時点の建設予算内で竣工を実現
- 2018年度に策定したスケジュールより1ヶ月早い、2022年8月に移転完了
- 建築の専門家が病院様側の立場で技術補完を行い、病院経営に最適な計画を構築
今回は、これらを実現した経緯・方法を簡単にご紹介させていただきます。
市立川西病院(現:川西市総合医療センター)様は、早期に新病院を開設し、現状の課題(赤字経営、老朽化等)の解決を図るため、建設プロジェクトに最適な事業方式を検討されていました。
検討の結果、設計・施工を一括で行うため、コストと工期の早期確定、工期の短縮ができるデザインビルド(DB)方式の採用に至り、その履行支援(技術補完、予算内竣工、合意形成支援、スケジュールマネジメント)を求めてCMの採用を決められ、病院建設に実績のある当社が採用されました。
また、今回のプロジェクトには、指定管理者制度を利用した市立・民間の病院統合事業であるという特徴がありました。
そのため、当社は2病院からの要望をとりまとめ、要求水準を明確化させ、最適な計画を構築しました。
当社では、設計初期段階に注力するフロントローディング型マネジメントの実施、毎月のコスト調整会議の実施などを行いました。その結果、プロジェクトの開始から完了までに大きく膨らむことの多い建設費を予算内に抑え、竣工を達成しました。
加えて、設計施工者のノウハウを導入することにより事業期間の短縮に成功し、設定した工期より1ヶ月早く無事に移転を完了しました。
今回のセミナーは現地とYouTubeでのオンライン配信のハイブリッド形式での開催となりました。お忙しいなかご受講いただき、ありがとうございました。
公立病院の建替えは難易度、専門性が高いことに加え、マンパワー不足を抱え、地方自治体の建設プロジェクトを担当される方は発注体制を整えるうえで、様々な課題や悩みを抱えておられると思います。
当社は、多様な病院建設プロジェクトでの実績があり、病院建設に関する課題を適切に解決することが可能です。自治体における病院建設事業の計画の進め方、CM導入にお悩みの方は、ぜひ一度プラスPMへご相談ください。
当社コンサルタントによる初期ヒアリングは無料です。まずはお客様のご要望をおうかがいいたします。