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【多様化する発注方式】事例から見るデザインビルド方式採用のメリットとポイント

※2021.7.20 改定(2015.9.30公開)

近年、建築工事の発注では公共案件、民間案件ともに様々な方式が採用されています。
一昔前までは、まずは設計者を選定し、設計完了後に施工会社に発注を行う方式「設計・施工分離発注方式」が主流でした。
しかし、昨今は円滑で迅速な事業の進捗がより求められるようになり、また、品質・機能に対しても、発注者の要望が多様化・高度化していることから、プロジェクトの性質に合った発注方式を選択することが重要となってきています。

今回は新たな発注方式のスタンダードになり得る設計施工一括発注方式(デザインビルド方式:以降DB方式)を中心にお話したいと思います。

発注方式による違いについて

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まず、発注方式は「設計施工分離発注方式」と「DB方式」に大きく分類されます。
「設計施工分離発注方式」は、設計図の作成は設計事務所に依頼し、工事は建設会社に発注します。これに対して「DB方式」は、設計と工事を一括して建設会社に発注します。

では、自社のプロジェクトにはどちらの方式が合っているのか?
そもそも、一括発注にすることで何が変わるのか?

それらを判断するには、もう少しこの2つの方式について理解を深める必要があります。

まず「設計施工分離発注方式」の場合、設計図(詳細な仕様)が完成した時点で工事発注を行います。
しかしこの方式には1つ大きな不安要因があり、設計完了後に工事費が判明することです。すべての設計が完了してから予算を大幅にオーバーするケースがあります。

それではDB方式はどうでしょうか。
この方式の場合、設計施工者を発注する時点では施工者へ渡せる図面はなく、必要な用途や機能、品質を記載した資料を渡すことになります。それを元に施工会社から様々な提案が提出されてそれを比較検討します。
この方式のメリットは、建設会社が設計図を制作するため、設計期間中も常に、実際にかかる建設コストを確認しながら設計を進めることが可能なところです。

また、もう一つの大きなメリットとして、建設会社のパテントや技術的なノウハウを図面に反映できることから、コスト削減・スケジュール短縮が期待できます。
ただしデメリットとしては、一般的に設計事務所が作成した設計図面がないことから、求める機能や品質を伝えることの難しさにあります。曖昧な要求であれば、施工者から提案される内容が各社によりバラツキがあり的確な評価ができません。
設計・施工一括発注方式のメリットはいくつかありますが、発注側の体制が不可欠です。そこで、当社のようなコンサルタントが参画して発注者を支援するケースが多くあります。

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DB方式の採用について

DB方式は、民間工事での採用が中心な発注方式でありましたが、最近では公共工事での採用も増えています。さらにこの動きは地方にも広がりつつあります。
地方自治体が発注する公共事業の支援事業者を、国土交通省が募集し支援するケースもあります。

事例の紹介

では当社が実際に支援した、DB方式の採用実例と効果を紹介します。

事例1 K工場現地建替え計画(延床面面積 約5,000㎡)

詳細な設計を行わず、発注者の要求・仕様をまとめた基本計画書と要求水準書をプラスPMにて整備し、建設会社へ発注

  • 建設会社のパテントを取り込み、予算を大幅に下回った発注を実現
  • 建設会社の技術力を活かし、インフラ盛替えの合理化を実施業継続性の負担を少なくすることで、スムーズな現地建替えを実現
  • 常にコスト増減を見える化させるコストマネジメント手法を取り入れ、予算超過を防止

これらにより、予算内発注+事業の合理化を実現しました。

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事例2 DH工場新築計画(延床面積 約7,000㎡)

プラスPMが作成した「要求水準書」による基本設計+実施設計+施工を一括とした性能発注

以下の提案を施工者より受けることが可能となった。

  • ・消費税増税前の契約
  • ・仕様や機能の追加依頼に対しての減額提案
  • ・積載荷重の整理による構造見直し提案(杭工事を地盤改良工事に変更)
  • ・受変電設備、空調室外機設置の地上化見直し提案
  • ・設備の排水の合理化

これらにより、およそ1億円の建設費削減を実現しました。

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多様化する発注方式のメリットとデメリットを理解し最適な発注方式を採用しよう

今回は「DB方式」を中心にご紹介しましたが、詳説するとさらに基本設計DB方式、実施設計DB方式に分けることもできます。
また分離発注方式と一括方式の特徴を合わせた「ECI発注方式」もあります。
いずれにせよ、各々の発注方式にはそれぞれメリット・デメリットがあり、コスト、スケジュール、発注体制、プロジェクト特性等の切り口から、プロジェクトに合った発注方式を選定しなければなりません。

建設工事の投資は企業の経営に大きな影響を及ぼします。
この投資を会社の発展につなげることは必須であり、CM会社の使命だと考えています。プロジェクトの特性に合わせた発注方式を選定することが、事業成功への鍵となります。


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