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病院建設

法規の改正は知らぬ間に進む

病院は24時間365日稼働しており、地域の患者さんに支えられている建物であることから、 移転新築のご相談以上に現状と同じ場所での建替えや増築・改修のご相談を受けます。

さて、皆様は病院建設計画に関係する法規は、実は毎年のように改正されているのを ご存知でしょうか。

また、その法規は増築や大規模な改修を行う際には既存の病院建物の部分にも適用され、 思わぬ改修工事が必要となることがあります。

今回は、 見落としがちな『既存遡及(きぞんそきゅう)』についてお話します。

先日、とある約400床をお持ちの病院様より増築に関するご相談をいただきました。 地域包括ケア病棟と健診部門・透析部門を増築し、手狭になっている外来を拡張する という計画で、相応の予算と開院時期までの計画をお持ちでした。

プラスPMがお話をお聞きした上で、病院の現地調査を行ったところ、 ある事業計画に関わる重要なポイントが見落とされている事に気が付きました。

それは、 『特定天井の既存遡及の扱いとなり、工事期間と予算の見直しが必要』 という事でした。 これを説明しますと、 「その病院の既存建物にあるエントランスは吹き抜けになっており、この部分が 平成26年に改正施行された建築基準法における「特定天井」に該当することから、 増築の際には法規上、改修する必要がある。」 という事です。これを「既存遡及」と呼びます。

「特定天井」とは、「6m超の高さにある200㎡超の吊り天井」の事で、 大きな吹き抜け空間があったり、広い講堂をお持ちであったりする病院では該当する 可能性があります。

「特定天井」の基準が設けられた背景は、2011年に起こった東日本大震災です。 多数の施設で天井が落下した事により、多数の被害が発生しました。 国土交通省の発表によると、東日本大震災における天井の脱落の人的被害は死者5名、 負傷者72名、被害件数2000件以上というものでした。

このように、病院建設に関する法規は様々な要因によって常に改正され続けています。

その病院様では、既存建物のエントランス天井が「特定天井」の基準が設けられる前に 施工されたものであり、新たな技術基準を満たしていない構造でした。

結局、その病院様ではエントランスを改修する工事が発生したことにより、 エントランスの改修工事期間はその部分が使用できなくなり、外来患者さんに対する 仮の入口を設けたり、受付カウンターを仮に設けたりする必要が出て、 工事期間や予算を大きく見直すこととなりました。

この「既存遡及」は「特定天井」だけの話ではありません。

エレベーターや消火設備だけではなく、建物の柱や梁といった構造体そのものにも 適用される事があります。

皆様の病院計画は、「既存遡及」を見越したものになっているでしょうか。

私共にはこれまでの数々の経験から、病院建設に関わる法規を適切に判断できる ノウハウがあります。

法規の見落としによる手戻りのない病院計画を皆さまとつくりあげるのも 「CM(コンストラクション・マネジメント)」の業務です。 病院建設などをお考えの際には、是非私共にご相談ください。

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