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【後記】病院の事業構想を実現する建設プロジェクト推進の具体策セミナーに登壇しました

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代表取締役社長 木村 讓二
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チーフマネジャー 濵田 徹

2022年11月11日(金)保健・医療・福祉サービス研究会(HMS)様主催『病院の事業構想を実現する建設プロジェクト推進の具体策セミナー』に、プラスPMの代表取締役社長 木村 讓二、一級建築士で認定登録 医業経営コンサルタントの濵田 徹が登壇しました。
講演は、第一部が140分、第二部が90分の二部構成です。

第一部では、木村が「建設コスト削減と新たな経営戦略による新病院建設!」と題し、昨今の建設資材の高騰と対策、将来の病院収支を見据えた基本構想の策定方法など病院建設プロジェクトの進め方を解説した後、実際にプラスPMが支援した7件の事例を紹介しました。

第二部では、濵田が「収益改善ができる病院づくり」と題し、収益の改善につながる基本構想の策定方法・病院計画、補助金の活用方法、建設設備のコスト削減方法、新型コロナウイルスへの対応例について、実例を踏まえて解説しました。

今回のセミナーのポイント

昨今は建設資材だけでなく、光熱水費などのエネルギー費用も高騰しており、医療機器関連のエネルギー消費量が大きい病院経営に大きな痛手を与えています。
そこで今回は、第一部、第二部に共通して登場した「病院建設における建設設備の初期投資と光熱水費削減方法」についてご紹介します。

エネルギーサービス事業とは

建設設備のイニシャルコストを削減する方法の1つにエネルギーサービス(ES)事業方式の導入があります。

ES事業とは、事業主様が導入を検討するエネルギー関連設備(空調熱源設備、ボイラー設備など)に関して、設計、施工、運転、保守管理までを包括的にES事業者が提供し、導入に関わるイニシャルコストをエネルギーサービス費として15年間の月払いで支払うものです。月払いとすることで、イニシャルコストの削減が可能となります。

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エネルギーを扱う範囲を任意で決めることができ、同じ月払いの建設設備をリースする場合と比較して、より広い範囲のイニシャルコストを削減の対象とすることができます。
また、導入によりエネルギーの専門家であるES事業者の知見を取り入れることができ、メンテナンス内容・エネルギー供給が最適化することで、ライフサイクルコストの最小化が可能です。

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光熱水費削減手法

病院の部門別にエネルギー消費量の比率を比較すると、病棟と中央診療部(放射線部、検査部、手術部など)が大きな割合を占めています。つまり、この2カ所での省エネ対応が高い効果を発揮することが分かります。
このことを踏まえたうえでの病院計画における重要なキーワードを以下に示します。

  1. 病棟・病室の外部負荷低減
  2. 個別化・分散化
  3. 自然光・自然換気の活用

この3つのキーワードに沿った光熱水費削減方法を順にご紹介していきます。

病棟・病室の外部負荷低減

最も簡単な方法は、バルコニーや庇を設けることで直射日照量を抑制し、空調の負荷を抑えることです。また、窓ガラスをペアガラスにすることや、窓に使われるサッシを断熱サッシに変えることで、イニシャルコストは上がりますが、空調のランニングコストを下げることができます。
さらに、方位によって熱負荷に違いがあるため、病棟の冷暖房の切り替えを方位ごとに区分け(空調ゾーニング)することによって、小範囲での制御が可能となり空調のランニングコストを下げられます。ただし、イニシャルコストは増加するため、専門家に相談しての検討が必要です。
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個別化・分散化

設計時に夜間に稼働させる範囲を明確に区分することが有効です。これにより、夜間の空調換気エリアを狭くすることができ、ランニングコストが下がります。
また、照明を病棟全体が均等に明るくなる配置ではなく、必要な箇所に分散するように設計することも有効です。照明については、点滅スイッチを細かく分け、天気や時間ごとに点ける箇所を変更できるようにすることで、使用する電力を減らすことができます。

4.jpg手術室を適切なクリーン度とし、HEPAフィルター箇所を最小限とすることで、送風機の消費電力を削減することや、病室など個別管理が必要な部屋の給湯を単独管理とすることでも使用エネルギーの削減が図れます。

自然光・自然換気の活用

大きな窓ガラスから太陽光を採光する仕組みを作ることや居室を空気が通りやすい配置に計画することで、ランニングコストが下がります。
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今回紹介した「病院建設における建設設備の初期投資と光熱水費削減方法」以外にも、病院の新築・建替えの際に役立つ多くのことを解説しております。ご興味をお持ちの方は、ぜひ次回セミナーをご受講ください。

病院建設事業を成功させるために

今回の講演は、久しぶりの会場開催となりました。お忙しいなかご受講いただき、ありがとうございました。
今回の講演内容が、受講者の皆様の新病院建設の一助となれば幸いです。

病院建設は、建設事業の中でも難易度・専門性が高い事業です。加えて建築資材の物価上昇や医療環境の変化に伴い、病院経営を取り巻く環境は、より厳しくなっています。
病院建設事業の初期段階における検証・意思決定、計画の進め方にお悩みの方は、ぜひ一度プラスPMへご相談ください。
次回『病院建設推進セミナー』は3月10日(金)に開催を予定しています。ご参加をお待ちしております。


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