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2020年「HACCP義務化」その前に!これだけはやっておきたい対応工事とそのポイント

いよいよ2020東京オリンピック・パラリンピックまでおよそ1年となりました。建設業界では五輪特需の先行きも見え、2020年以降の受注に積極的な建設会社が増えています。五輪後まで施設建設を待っていた事業者様はそろそろ動き出されてもよい頃でしょう。
2020年といえば他にも、団塊ジュニア世代のシニア化に伴う人件費問題、世帯数減少転化による空き家増加問題など様々なトピックがありますが、食品関連生産工場をお持ちのみなさまにとって最も悩ましいのは「HACCP義務化問題」でしょう。もし義務化に対応していなければ、保健所への申請や更新の際にチェックされるのは当然の流れです。また、法令で定められていなくても、インバウンド客対応や海外展開などのビジネスチャンスを失わない為にもHACCP対応は必須です。

では、これから対応を行う場合、どのような建築的施策が必要になるのでしょうか。


HACCPそのものへの対応工事、実は"不要"です

義務化には2021年6月まで経過措置があるとはいえ、施設を整備するなら設計と施工および試運転の期間を考慮すると、もう猶予はわずかです。

ご存知のとおりHACCP対応とは「食品を仕入れてお客様に提供するまでをガイドライン(7原則12手順)に従って監視・管理すること」、つまり、生産工程にPDCAサイクルを導入することです。ですので、それ自体には施設の新築や改修などの対応工事は必要ではありません。既存施設のままで危害要因を除去でき、管理基準を遵守できているかをモニタリングできればよいのです。

ただし、少なくとも生産手順や管理の手間は増えます。労働人口が減少し、働き手を増やすのが困難な現在、生産性の高い機器を導入するのに合わせてHACCPへの対応をより効果的にし、効率化する工事を行う事業者様がほとんどです。


HACCAP.jpg

出典:厚生労働省(食品製造における「HACCAP導入の手引き」)

動画:食品製造における「HACCP導入の手引き」(Youtube配信) 



HACCP義務化後の生産性を上げる3つのポイント

ではここで、義務化後の生産性、効率化を考えた計画をする上でのポイントを挙げてみましょう。

サニタリー化(衛生化、清掃容易化)

まず各部分のサニタリー化(衛生化、清掃容易化)があります。
ステンレス素材や継目が少ないパネルを仕上材に使用したり、床材を壁際に立上げて巾木としたりすることで、ホコリや汚れが付着しにくく、付着しても容易に清掃ができます。
特に床の排水性は最重要ポイントで、運用開始後に水たまりができる部分が発生しても、すぐに補修するのはほぼ不可能です。工事前に床の高低差を綿密に設計し、細心の注意を払って施工を行い、そして実際に水を撒いて問題なく排水されるかを確認することが必須です。

機密性の確保

つぎに気密性の確保があります。
扉はもちろん、天井面や壁面の器具・機器まわりの気密を確保することは防塵効果のみならず、防虫防鼠対策にもなります。
空調換気設備のフィルターの性能も維持費と効果のバランスを十分検証して選定する必要があります。いくら高価で高性能なフィルターでも、適切なサイクルで交換することが困難な場合や、交換自体に過剰な費用が必要ならば、頻繁に交換できる手ごろな価格のフィルターの方がクリーン度は高く維持できます。

ゾーニングと導線

もうひとつ挙げるなら、重要なのはゾーニングと動線です。
ゾーニングは清潔、準清潔、汚染の3ゾーンに、プランも空気の流れ(陰陽圧)も明確に分けます。動線は、各ゾーンを材料や製品が一方通行で流れ、従業員もゾーニングを極力跨がぬよう、かつ効率的で最短ルートとなるよう計画することが重要です。


効率的な施設計画は「生産工程の検討」から

これらを最適なものにするためには、理想的な生産工程を描くことが先決です。

「そんな理想を言われても生産工程を練るのはまだ先だし、とりあえず時間がかかる建屋を計画してから考えよう」では、しっかりとした"HACCP"対応はできません。
HACCP対応で失敗する一つの要因は、事業主様が設計者や施工者に"おまかせ"で依頼を出してしまう場合に多いように思います。失敗をご経験され相談に来られた事業主様から「相手はプロなのだから大丈夫だと思っていた」、「心配だったけど何をどのタイミングでどうチェックすればよかったのか、今でもわからない」といった声を聞きます。

そのような場面こそ"お客様の立場で建設事業をマネジメントするプロ集団"プラスPMをご活用いただけていれば...と思います。手遅れにならないうちに、まず一度お問合せください。


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