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本記事は、はじめて「工場建設担当」になった方に向けて、工場建設を成功させるために「押さえておくべきポイント・コツ6つ」について解説しています。
ポイント・ コツ |
内容 |
---|---|
基本計画を明確に策定する | 「工場建設の目的」や「事業戦略」、「投資金額やスケジュール」を明確にして社内で共有しておくと、判断軸ができ円滑な工場建設を進めることができる。 |
基本設計段階でコストマネジメントを行う | 一般的には基本設計完了時で建設コストは80%程度が決まるため、基本設計の段階でしっかりとコストマネジメントを行う。 |
工場のランニングコストを試算しておく | 工場の建設費ばかりに目が行きがちだが、建設後の工場運営におけるランニングコストも重要。 工場の建設費や設備費等の初期費用は抑えたが、その分ランニングコストがかかったというケースもあり、初期費用とランニングコストのバランスが大切。 |
計画段階で工場の「拡張性・可変性」を持たせておく | 工場建設において「拡張性・可変性」を考慮しておくと、企業の成長や市場の変化に柔軟に対応できるうえ、工場の長期的な運用が可能になります。 |
近隣住民や周辺環境へ配慮する | 工場は地域社会に大きな影響を与えるため、建設計画に対して近隣住民から理解を得ることが非常に重要。 工場から発生する騒音、振動、排気ガスなどはトラブルの原因になりやすいので、それらに配慮した配置・建築計画を実施し、必要に応じて住民への説明の場を設けることで、近隣住民との関係性を構築することが大切。 |
積極的にコンサルタントを活用する | 発注者の立場に立ったコンサルタントを参画させることで、設計会社や建設会社と対等にプロジェクトを推進でき、発注者主導で全体最適化を実現することができる。 |
それぞれについて解説します。
設計会社に図面作成を依頼したり、建設会社に見積もりを依頼したりする前に、しっかりとした基本計画を策定することも、工場建設を成功させるためのポイント・コツになります。
基本計画が策定されていないと、「想定以上に生産性が低い」「課題が解決できない」「建設費が予算を超過する」「スケジュールが遅延する」など、さまざまな弊害が生じる可能性が高まります。
基本計画では多岐にわたる項目を決める必要がありますが、まず以下の3つを明確にすることが重要です。
上記のような「軸」となる基本計画を策定して社内で共有することで、プロジェクトの全員が同じ目標に向かって進むことができ、ブレないプロジェクト推進と的確な意思決定が実現します。
「工場の建設費を予算内で収める」ためのポイント・コツは、「基本設計の段階でしっかりとコスト管理を行う」ことです。
理由としては、工場の建設費は基本設計の終了時点で8割が確定するからです。
基本設計が完了してからでは、コストを調整するための設計変更が難しくなります。
そのため、基本設計が全て終わる前に進捗にあわせてコストを確認し、適切にマネジメントすることが大切です。
基本設計段階で効果的にコストマネジメントを行うためには、以下の手順で進めるとよいでしょう。
また、設計契約時に「基本設計完了時点での概算費用算出」を契約内容に含めておくことも重要です。
設計会社は発注者の希望を優先しすぎるあまり、コスト管理が後回しになるケースがあるため、契約内容に含めておくことで建設予算内に収まっているかを確認できます。
基本設計の段階でコスト管理を行わず、実施設計が終わったあとに予算超過に気づいて建設費の調整を行おうとすると、次のようなリスクが発生します。
設計が完成してから建設費を確認するのでは手遅れになることが多いため、基本設計の段階でしっかりとコストマネジメントを行いましょう。
工場を建設する際には建設コストばかりに注目しがちですが、稼働後のランニングコストを試算しておくことも重要なポイント・コツの一つです。
工場は建設して終わりではなく、「建設後も長期間安定して操業し、利益を上げ続ける」ことが本当の成功といえます。
ランニングコストを試算しなければならない理由は、ランニングコストが「長期的な経済性」と「運営効率」に大きく影響するからです。
ランニングコストを考えず、建設費を抑えるために安価な材料や設備を選ぶと、完成後のランニングコストが増加して利益を圧迫する可能性があります。
例えば、エネルギー効率が悪い建材や設備を使用すると
というような問題が生じ、ランニングコストが高くなる可能性が高いです。
また、ランニングコストが高くなると製品価格を競争力のある水準に保てず、「市場での優位性を確保できない」といったリスクも生じます。
近年ではランニングコストだけはなく、建設費(イニシャルコスト)と合わせた「ライフサイクルコスト」でコストを考えることが一般的です。
建物の企画や設計から始まり、施工、竣工、運用、修繕、そして解体まで、建物の一生にかかるすべての費用を指します。
建設費を抑えようとしすぎて、工場稼働後の光熱費や修繕費などのランニングコストが大幅に増えるような計画は避けなければなりません。
工場の生涯を考え、ライフサイクル全体でバランスの取れた最適な計画を立てることが重要です。
工場建設において「拡張性・可変性」を考慮することは、企業の成長や市場の変化に柔軟に対応するために非常に重要です。
新設する工場に「拡張性・可変性」を持たせておくと、以下のようなメリットが得られます。
例えば、製品ラインの追加や生産能力の向上が必要になった場合、事前に拡張性や可変性を考慮した設計がされていれば、工場を新たに建設することなく、増設や既存施設のレイアウト変更などでスムーズに対応することが可能です。
工場の新設や建て替えの必要性が減るため、長期的に効率よく運用できる工場となり、「工場建設成功のポイント」といえるでしょう。
「近隣住民や周辺環境への配慮」も、工場建設の成功を考える上でのポイント・コツの一つです。
時代背景とともに市街地化してしまった土地で工場を建て替える場合や、新たに工場を建設する場合には、
工場建設時または工場完成後の生産活動の際に近隣住民からの理解を得るため、地域社会との信頼関係を構築することが重要です。
工場を建設または操業する際には、まず地域住民の生活環境を守ることが大切です。
工場建設時はもちろん、稼働後も騒音や振動、大気や水質の汚染を引き起こす可能性があります。
地域住民の日常生活に悪影響を及ぼして健康問題を引き起こした結果、工場の操業が難しくなることもあるため、環境対策は必須です。
また、地域の生活動線を考慮した工事車両動線、搬送車動線の計画とすることで、周辺道路の安全性確保と工場の生産活動により渋滞が発生するのを防ぐことも必要です。
「工場立地法」や「環境影響評価法」などの法令を遵守し、周辺環境の保全に努めましょう。
工場を建設する際には、地域社会との信頼関係の構築を心がけましょう。
地域住民との十分なコミュニケーションを図るために、必要に応じて事前説明会を開催し、住民からの意見や懸念事項を聞くことも方法の一つです。
また、工場の建設により地域社会に雇用を創出するなど地域住民からの支持を得ると、長期的に安定した操業が可能となるでしょう。
最後に紹介する工場建設のポイント・コツは、「コンサルタントの活用」です。
近年の工場建設の工事では、設計会社や建設会社から独立したコンサルティング会社が中立的な立場で発注者を支援し、建設プロジェクトを進めるケースが主流になりつつあります。
なかでも、おすすめなのが「コンストラクション・マネジメント方式(以下、CM方式)」の採用です。
建設の全工程に造詣が深いコンストラクション・マネジャー(CMr)が発注者側としてプロジェクトに参加し、基本計画から発注方式の検討、設計会社や建設会社の選定、建設プロジェクトの工程や品質管理、コストコントロール等の各種マネジメント業務の全部または一部を行います。
発注者の代理としてプロジェクトを管理してくれるため、発注者に建設の知識や技術がなくても安心して建設プロジェクトを進めることができます。
CM方式については、下記記事で詳しく解説しています。あわせてご確認ください。
CM方式を採用するメリットは、主に以下の4つです。
設計会社や建設会社とは異なる中立的な視点で発注者を支援するため、上記のようなメリットが期待できます。
特に大規模なプロジェクトでは設計会社や建設会社に加えて、経営コンサルタントなど、さまざまな企業やコンサルタントが関わります。
関係者を調整して建設プロジェクト全体を管理することも、コンストラクション・マネジャー(CMr)の役割です。
ただし、CM方式を採用したからといって、必ずしも「コストの最適化と工期短縮の両立」が保証されるわけではありませんので、ご注意ください。
CM方式のメリットについては下記記事で詳しく解説しています。あわせてご確認ください。
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