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PM/CM、建設コラム
本記事は、はじめて「工場建設担当」になった方に向けて、工場建設における「フィージビリティスタディ(Feasibility study)」について、具体的かつ網羅的に解説しています。
工場建設でフィージビリティスタディを実施する最大の目的は、「その敷地に工場を建てるべきか、投資をする価値があるか」を判断することです。
判断するために以下の4つの観点から検証を行うことで、より確実な意思決定が可能になります。
なお、「工場建設の検討から流れ」の概要に関しては下記記事でご確認ください。
フィージビリティスタディは「実現可能性調査」や「採算性調査」、「事業化調査」とも呼ばれ、計画された新規事業や設備が技術的・経済的に実現可能かどうかを多角的に検証する作業です。
工場建設の場合も事前にリスクと実行可能性を洗い出し、その土地に工場を建てるべきかどうかを適切に判断することが目的となります。
工場建設でフィージビリティスタディを実施する目的
それぞれについて解説します。
工場建設は多額の投資と長期間のスケジュールを要するプロジェクトであり、初期段階での判断ミスや想定外のトラブルが、後々のコスト増やスケジュール遅延につながるおそれがあります。
フィージビリティスタディでは法規制やインフラ供給、建設コスト、スケジュール、技術的な整合性など、計画に関わるさまざまな項目を事前に確認・整理し、潜在的なリスクを洗い出します。
潜在的なリスクを洗い出すことで、問題が起きる前に対策を講じることができ、プロジェクトの実現可能性と成功率を大きく高めることが可能です。
工場建設は会社全体の成長戦略に大きく関わるため、経営層にとっても慎重な投資判断が求められます。
フィージビリティスタディによって得られた情報をもとに、「投資する価値があるか」、あるいは「計画を修正すべきか」を冷静に判断できるようになります。
工場建設におけるフィージビリティスタディで調査しなければならない項目は以下の6つです。
それぞれについて解説します。
建設コストは資材費や人件費の変動によって大きく左右されるため、現在の価格だけでなく、今後の市況も見据えた分析が重要です。
建設単価や資材価格、労務費の動向を調査し、インフレや需給バランスによるコスト上昇のリスクも考慮します。
建設市況を適切に分析することで、建設費の精度を高め、より確かな投資判断につなげることができます。
予定している製造技術・生産設備が、目標とする品質・生産量に対応可能かを検証します。
新しい技術を導入する場合は特に慎重な検討が必要です。
具体的な調査内容 例
また、設備と建物の設計がうまく連動しているか、設備の納期と工期・工程にズレがないかなど、設計・調達・施工・稼働までの一連の流れを技術面から検証する必要があります。
既存工場がある場合は、その知見や課題を新工場計画に反映することも、リスクを抑えるうえで効果的です。
計画している工場建設が事業として採算に合うかを見極めることが重要です。
「事業者が想定する生産能力に基づく収益」と「建設に必要な投資額」を比較・評価し、長期的な経営計画との整合性を確認することが求められます。
具体的には計画図に基づく概算費用の算出、市況や建設コストの将来的な変動見込み、さらに土壌汚染などによる追加コストのリスクも踏まえ、総合的に投資採算性を判断します。
初期段階で採算性の見通しを立てておくことで、無理な投資や計画の後戻りを防ぐことができます。
工場建設と操業には、様々な法律や条例が関わってきます。
「規制を遵守できるか」「必要な許認可を取得できるか」の事前調査は、プロジェクトの前提条件となります。
具体的な調査内容 例
手続きに時間を要するケースや、建設可能な面積・建物の高さ・排水規制などが条件になることもあります。
早期に法的ハードルを把握することで、スムーズな着工と運営が可能になります。
工場の立地は建設コスト、物流効率、災害リスクなど、操業に大きな影響を与えます。
そのため、工場建設予定地の地理的条件やインフラ環境、周辺施設などを総合的に評価します。
具体的な調査内容 例
地域によっては補助金・優遇税制などのメリットもあるため、自治体の制度も調査対象に含めるとよいでしょう。
また、近年は環境への配慮(CSRとしての取組みやSDGsへの貢献など)が重視される傾向にあります。
工場建設が環境や地域社会に与える影響についても、必要に応じて対策を検討しておくことが望ましいでしょう。
工場の建設スケジュールが、経営計画で定めた操業開始時期に間に合うかどうかを事前に確認することも重要な検証項目です。
計画図をもとに工場建設経験者の知見を活用して工期を試算し、設計期間や設備の移設・立ち上げ期間も含めた全体スケジュールを策定します。
こうした準備により、スケジュールの遅延リスクを早期に把握し、的確な対応策を講じることが可能になります。
フィージビリティスタディで調査すべき項目は理解できたものの、「自社だけで正しく進められるか不安」「そもそもどこから手をつければいいかわからない」といった場合は、工場建設に豊富な実績を持つコンストラクションマネジメント会社「プラスPM」にご相談ください。
プラスPMではフィージビリティスタディを通して、今後の投資方針を決定するために、複数のプランをご提案します。
建設事業費やスケジュールなどを「見える化」し、中立的な立場で貴社の工場建設プロジェクトをサポートします。
初期段階のご相談や、部分的なアドバイスからでも対応可能です。
まずはお気軽にご相談ください。
フィージビリティスタディの一般的な進め方は、以下のステップで行われます。
ステップ | 内容 | |
---|---|---|
1 | 目的と 調査範囲の 明確化 |
まず、誰に何を示すフィージビリティスタディかを決めます。 社内・役員・株主など報告先によって、強調すべき情報や資料構成が変わるからです。 次に、建設に必須の項目以外をどこまで深掘りするかを定め、効率的な調査計画を立てます。 |
2 | 体制構築と 情報収集計画 |
プロジェクトチームの編成、外部専門家(コンサルタント、調査会社など)の選定、情報収集の方法やスケジュールを計画する。(※割愛するケースも有り) |
3 | 情報収集と 分析 |
各調査項目について、文献調査、現地調査、ヒアリングなどを実施し、データを収集・整理・分析する。 |
4 | 報告書の 作成と 報告 |
調査結果、分析、評価、結論、提言などをまとめた報告書を作成し、経営層や関係部署にフィージビリティスタディの結果を報告する。 |
5 | 最終的な 意思決定 |
工場建設プロジェクトを進めるか否か、計画をどう修正するかなどの最終的な意思決定を行う。 |
以上が、フィージビリティスタディを進めるうえでの基本的な手順です。
ただし、実際の工場建設プロジェクトでは、規模や内容の複雑さによっては、複数の工程が同時並行で進行したり、調査の深さや優先度が変化したりすることもあります。
フィージビリティスタディを効果的に進め、質の高い成果を得るためのコツは以下のとおりです。
フィージビリティスタディを成功させるコツ
なかでも、「外部専門家の知見を積極的に活用する」と、フィージビリティスタディの質と確度が向上します。
工場建設におけるフィージビリティスタディは技術評価や法規制、財務分析をするための建設事業費の概算など、幅広い分野にまたがるため、すべてを自社だけで対応するのは現実的ではありません。
もちろん、専門家の活用には一定のコストがかかりますが、フィージビリティスタディの精度を上げ、プロジェクトの成功率を高めるための「投資」として考えるとよいでしょう。
自社の弱点を正しく見極め、分野に応じた専門家を的確に活用することで、より信頼性の高い、意思決定に役立つフィージビリティスタディが実現できます。
上記のようなお悩みや不安をお持ちの方は、工場建設に豊富な実績を持つコンストラクション・マネジメント会社「プラスPM」にご相談ください。
プラスPMではお客様が建設プロジェクトについて意思決定するための調査項目の明確化や客観的分析の支援、リスク評価、概算コストの算出、実現可能なスケジュールの策定まで、貴社の状況に応じてメニューを変更しながら建設計画の方針決定をご支援いたします。
また、専門家の視点から「見落としがちなリスク」や「コスト最適化のポイント」についても的確にアドバイスいたします。
大切な工場建設プロジェクトを成功に導くために、まずはプラスPMにご相談ください。
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